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トヨタ豊田社長「勝利は嬉しくも、それ以上に悔しさを感じている」 - Motorsport.com 日本

 トヨタ自動車の豊田章男社長が、ル・マン24時間、およびラリー・トルコの結果についてコメントを発表。いずれもトヨタ車が勝利を収めたものの、トラブルが発生したこともあり、「まだまだドライバーの気持ちに応えるクルマづくりができていない」と語った。

 ル・マン24時間は、セバスチャン・ブエミ、中島一貴、ブレンドン・ハートレー組の8号車が総合優勝。ブエミと中嶋はこれで、ル・マン24時間3連覇となった。一方、マイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペス組の7号車はトラブルに足をひっぱられる形で結局3位に終わった。

 ラリー・トルコでは、エルフィン・エバンスが勝ったものの、セバスチャン・オジェはリタイアしている。

 以下、豊田章男社長のコメントである(原文ママ)。

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2020年のル・マン24時間耐久レースを勝利することができました。
そして、同じ週末にWRCラリー・トルコでも勝利することができました。

ブレンドン、セバスチャン、一貴!
TS050 HYBRIDで戦う最後の24時間レースで、他のどのクルマよりも長い距離を走らせてくれて本当にありがとう。

エルフィン、スコット!
厳しいトルコの道を他のどのクルマよりも速く駆け抜けてくれて本当にありがとう。

今年は、どちらの現地にも行けず、みんなと一緒に戦うことができず残念です。
ル・マンのみんなとは一緒に表彰台に上がる約束を、また果たすことができませんでした。(心の中ではル・マンとトルコの両方にいき一緒に表彰台に上っていましたが…)

ル・マンもトルコも無観客でしたが、私のように中継を通じて、世界各国から多くファンがこのレースを見守ってくれていたと思います。応援いただいたファンの皆さまにも感謝申しあげます。ありがとうございました。

ル・マンは、今年で3連覇を達成することができました。多くのファンの皆様の声援、多くのスポンサーパートナー様の支え、そして多くのスタッフの努力で成し得た3連覇です。大きなトロフィーも自分たちの手にすることができて、とても嬉しく思っています。
しかし、それ以上に大きな悔しさを感じているというのが正直な気持ちでもあります。

勝利した8号車もノートラブルで走り切れた訳ではありません。レース前半にブレーキトラブルでピットインを余儀なくされ、一時は順位を落としてしまいました。

7号車のマイク、ホセ、可夢偉の3人には、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
可夢偉は「忘れ物を取りに行ってくる」と言って、この決勝に向かっていきました。
ここ数年の彼のル・マンを見ていれば、そんな気持ちでいることも、よく分かります。マイクもホセも、きっと同じ気持ちだったのだろうと思います。

可夢偉は決勝前、私に「このプレッシャーを楽しんで、クルマ、メカニック、エンジニアを信じて、しっかり24時間走り抜けます」とメッセージを送ってくれました。

しかし、クルマを信じてくれていたのに、我々は彼のクルマにトラブルを発生させてしまいました。そのせいで、また彼らは忘れ物を受け取ることができませんでした。本当に申し訳なく思います。

トルコでもエンジントラブルによって上位を走っていたオジエのクルマをラリー途中で止めてしまいました。

我々トヨタは、WRCでチャンピオンを獲ったり、ル・マンでも3回勝つことができるようになりました。しかし、まだまだドライバーの気持ちに応えるクルマづくりが出来ていないことを、今回も痛感しています。

ドライバー達が不安なく、もっと気持ちよく、ゴールに向けて走っていけるクルマを作っていけるよう、我々は “もっといいクルマづくりの戦い”を、これからも続けてまいります。

皆様、引き続き、応援いただければ幸いです。これからもよろしくお願いいたします。

トヨタ自動車株式会社
代表取締役社長 豊田章男

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